WRESTLING DREAMERS/2007.5.2/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ②

WRESTLING DREAMERS/2007.5.2/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ②

◎第2試合　20分1本勝負
　○松本直己(7分18秒　グランド卍固め)永利耕一●
★この試合に対する僕の注目度はこの日一番でした。ドリーマーズでもトップの経験を積んだ松本選手。実力は間違いないのだが,いまひとつ突き抜けない感が否めない。そんな時に後輩である天才永利戦で原点回帰。
原点回帰...まさに自分の一番核になるものを武器にするような試合を松本選手が魅せた。序盤からアマレス流の動きで永利選手を翻弄する松本選手。かぶりや俵返し,飛行機投げとアマレスの動きを綺麗に決めて行く松本選手。抜群のタイミングで決めた片足タックルには思わず「ナイスタックル」と呟かせられました。
中盤・終盤に入っても松本選手の強さが光る。永利選手の腕をアームバスターで痛めつけると悶絶しのたうちまわる永利選手。そこからの腕攻めが凄かった。永利選手も天才的な反応速度で切り返していくものの, すぐに攻守を入れ替え腕を極めに行く松本選手。もがき苦しむ永利選手を,表情一つ変えず坦々と攻め立てる松本選手からは怖さが伝わりました。さらに高い技術にビックリ。圧巻は両方の足先だけを使い腕を極め永利選手を転がした凄テク。まさに和製ヴォルク・ハンって感じの動きでした。
結局試合は天才永利選手の動きを完封した松本選手が, 最後はグランド卍固めで沈めました。
勝った松本選手の凄い技術...強さというセールスポイントが新たに加わったようだ。そして,敗れて動きは完封されたが永利選手にはやはり天才だと思わされる場面が多々あった。その上手さに熱を引き出された観客。キャリアわずかな両選手に観客が掌に乗せられた凄い試合でした。ドリーマーズ史上伝説に残る裏名勝負かもしれない。