みちのくプロレス/2011.09.04/東京・新木場1st RING⑤

◎第5試合 時間無制限1本勝負
 拳 王&大柳錦也&Ken45°vs日向寺 塁&フジタ“Jr”ハヤト&南野タケシ
 ○大柳錦也(23分00秒 卍固め)南野タケシ●

★メインは今や新木場名物,いやみちプロ名物の正規軍vs九龍の激し過ぎる6人タッグマッチ。
東北ジュニアを巡る日向寺選手と大柳選手,拳王選手とハヤト選手のライバル物語,Ken選手と南野選手の腐れ縁の絆物語 ...何気なく組まれたマッチメークに潜む妙が試合前からワクワク感を増幅させるし,試合が始まっても見所になり面白い ...流石,みちプロは凄い団体だ。
試合は期待通り両軍が激しくぶつかり合い,それぞれのライバル物語が熱く火花を散らし最高のものとなった。
Ken選手は,ちょっと体が大きくなったのか?跳躍力が若干落ちていたのは残念だったが, それを補って余りあるプロレス頭とテクニックが最高だった。 あまり目立ちはしなかったが,さらっと試合を回す動き等,テクニシャンぶりを発揮していた。
拳王選手は相変わらず凄まじい蹴りを魅せる。 二回転蹴りの精度の高さはプロレス界でも最上級ではなかろうか。
そんな拳王選手にライバル心剥き出しのハヤト選手...と言うか両者がライバル心剥き出し。 お互いがライバル心を剥き出しにしての打撃戦は激しすぎた。
拳王選手の的確で重い蹴りと,ハヤト選手の鞭のような蹴りの応酬はただでさえ凄いが, 場外戦で目の前で行われた時は怖い位凄かった。 また「プロレスラーおっかねえ!!」と思ってしまった。
蹴りも凄かったがハヤト選手のサブミッションも凄いね。 切り方や仕掛け方がキチンとしてて,防ぐ選手が大変そうだった。
現役王者の日向寺選手は堂々とした佇まいに,王者としての自信を感じた。 日向寺選手は若さとパワーが注目されるが,スカシやイナシの細かなインサイドワーク技術や駆け引きが上手い。 だからこそ,ココって時に動けてるのが,キャリアを考えると相当凄い。 やはりベルトが成長させているんだろうなあ。
そんな若くて上手くて強い王者に挑戦するのが大柳選手。 序盤に鼻の軟骨がズレたのか?滅茶苦茶鼻筋が腫れてて選手達も心配してた。
しかも九龍に捕まりローンバトルを強いられる等,挑戦者として不安を感じさせる所もあった。 だが,どんなに攻められても諦めない心と,不屈の闘志に熱くなった。
決して派手さや強さは感じないが,目には見えない大柳選手の武器が王者からベルトを引き剥がすかもしれないなあ...嗚呼,久々に超観たい タイトルマッチだなあ。
色々と見所の多い対戦だったが,その中で個人的に一番目を引いたのは南野選手の動きだった。 若い頃から注目されていた選手だが,やはりそのポテンシャルは凄まじいものがある。 会場にかつてのライバル石森選手がいたってのもあるのかな。
それを差し引いても素晴らしかった。 激しい攻撃に,どんな技も受けきる強靭さ。 そして細かなテクニックと,最上級のプロレスセンスに表情で魅せる素晴らしさ。
結果は結果だが,個人的には“南野タケシ”という選手の底力をまざまざと感じた。
終盤は大柳選手と南野選手に勝負の行方が託された。 大柳選手の卍固めと,南野選手のデスバレーボムを巡る攻防は凄まじかった。
最後はゴッチ式パイルドライバーを切り返されデスバレーを狙われた大柳選手だが, それを更に阻止し延髄で迎撃し卍固めを極め大柳選手が劇的勝利をものにした。
試合後納得いかない南野選手が日向寺選手に食って掛かってたのが印象的だった。 色々知った顔して言う奴がいっぱいいるけどね...やっぱレスラーは勝ちたいんだよ。 だからギブアップしたけど,カットに来なかったパートナーにキレちゃうんだろうね。
とにかく正規軍vs九龍の対決は凄まじいね。 リングサイド席特権として,打ち負けた選手達が「くそッ!!」とか「ちくしょーッ!」って呟くのが聞こえるもんね。 本当に素晴らしい試合だったなあ。


拳王選手


九龍






先発は前哨戦対決と思われたが...


スカス九龍


大柳vs南野でスタート


腕を捻り上げる






壮絶なシバキ合い




蹴り合い


ガキの喧嘩


殴り合い


スリーパー


弓矢固め


花道で壮絶な蹴り合い


















逆エビ固め




K.I.D


ドラゴンSH


卍固め


デスバレー狙い


切り替えして丸め込む


ヨーロピアン・クラッチ


卍固め




ゴッチ式パイルドライバーを狙うが




フィニッシュは,卍固め



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