みちのくプロレス/2011.04.09/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ⑤

みちのくプロレス/2011.04.09/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ⑤

◎第5試合　東北タッグ選手権試合　時間無制限1本勝負
　王者)ヤッペーマン１号＆ヤッペーマン２号vs佐藤　秀＆佐藤　恵
　○ヤッペーマン２号(21分11秒　逆さ押え込み)佐藤　恵●
※第15代王者ヤッペーマンズが初防衛に成功!!
★メインは仙台で行われる予定だったが,震災の影響で今大会で行われるようになった東北タッグ選手権試合。
タッグ選手権自体も10月の滝沢村で南野＆まぐ狼組からヤッペーマンズが王座を奪取した試合以来だから,タッグ選手権自体に対する価値観も上げなくてはならない試合。
タッグ王座設立当初は二人合わせて体重200キロ等話題もあったし,大物選手もガンガン絡んでたベルトだが,今の扱いは当時程良くは無い。だから被災者の為にとかではなく,自分達の為にこの試合はやって欲しいと思っていたが，そんな心配は御無用だった。だって両チームともプロ意識の高さはハンパ無いからね。
まずは挑戦者佐藤兄弟が常田富士男の“私のビートルズ”で入場。今回も水一つで客席を恐怖のズンドコに叩き落す。
水の買い溜め云々の中，惜しみなく水を噴き客席から悲鳴を引き出す佐藤兄弟は流石だ。マジで水だけでだよ!!
どんな汚染された水より佐藤兄弟の無差別噴射は迷惑だし怖いもんね...唾液臭いし(苦笑)。
さらに客席からの声援に「呼び捨てにすんな!!」と一喝。だが客も負けずに「秀さん」「恵さん」と声援で返す...流石の佐藤兄弟も苦笑いだった。
続いて「みちのくの平和は俺たちが守る!!」とヤッペーマンズが登場。防衛戦こそ無かったものの,チャンピオンベルトも板につき堂々の入場だ。
先発は１号選手と恵選手だったが,ここで恵選手が１号選手に握手を求める。佐藤兄弟の悪さを知る客席からは,辞めといた方がいいと声が飛ぶ。しかも自軍のコーナーには凶器山盛りだからね(笑)。
そして１号選手は超警戒して握手に応じると...普通に握手。客席からは驚きの声があがる。
更にロープ際でのブレイクもクリーンブレーク...勿論驚きの声。握手,クリーンブレーク,水...たったそれだけで客から声を引っ張り出す佐藤兄弟はやっぱスゲエなぁ。
しかし,二度目の握手は嘘八百で結局悪行三昧に。コーナーの秀選手は「そうそう,そういうのが見たかったんだよ」とゲキ？を飛ぶばす。
悪行の後は１号選手と恵選手が高度なグランド戦を披露し,お互いパートナーにタッチ。
交代した秀選手は２号選手に握手を求めるが,その顔は完全に悪人面で何かヤル気満々。勿論握手は成立せず試合が続く。
そして試合は場外戦に発展し,両軍激しい攻防を繰り広げる。このまま最後まで激しい攻防が続くと思ったが,途中から試合は可笑しな方向に向う。
各選手がアメリカンなムーブをやり始める。ローデスのパンチからのバイオニックエルボーパッドに始まり,ホーガンのハルクアップからビッグブーツにレッグドロップ, ロック様のスパインバスターからのピープルズ・エルボー,ＲＶＤのライダーキックからのローリング・サンダー,スコッティ・2・ホッティのワーム, 等,変なテンションでやりまくる選手達。何かのスイッチが入っちゃったか,ただやりたかったんだろうな(笑)。
終盤は佐藤兄弟の猛攻の前にヤッペーマンズは防戦一方。圧巻は驚愕のツープラトン,秀選手のスタナーの反動を利用して恵選手がスペル・ラナのような空中回転式で炸裂させたシットダウンパワーボム(パイルドライバーに近い落し方)だった。
とにかくボコボコにボロボロにされるヤッペーマンズ。やはり地力では佐藤兄弟が上なのか？
だがボロボロにされても諦めないヤッペーマンズに一瞬のチャンスが訪れる。コーナーに飛び込んで来た恵選手に１号選手が虚をつく水噴射。
いつもやる方が逆にやられた事で動揺したのだろう,その隙を２号選手が逆さ押え込みで丸め込みヤッペーマンズが勝利し初防衛に成功した。
攻め込んでいたのに負けた佐藤兄弟は腹いせに勝ったヤッペーマンズを蹴散らし,セコンドの剣舞選手も蹴散らし退散した。
本当にギリギリの勝利だったし,水噴射からって事でスッキリした勝ち方では無かったが,それがヤッペーマンズのプロレスだし勝ち方。二人で丸め込んだりもするから,正義のヒーローとは言え,完全なる正義のヒーローじゃないのもイイ感じだしね。
勿論強いチャンピオンがいいけれど,負けないチャンピオンもイイよね♪ どんなにやられてもワンチャンスをモノにし勝利したヤッペーマンズは最高のタッグ王者だぜ!!