みちのくプロレス/2011.04.09/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ③

みちのくプロレス/2011.04.09/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ③

◎第3試合　スペシャルタッグマッチ in 新木場　30分1本勝負
　ザ・グレート・サスケ＆気仙沼二郎vsディック東郷[DDT]＆ＦＵＮＡＫＩ[WWE]
　●気仙沼二郎(16分58秒　片エビ固め)ディック東郷○
　*ダイビング・セントーン
★第3試合は豪華過ぎるタッグマッチ。
沼二郎選手以外は世界の舞台を経験している猛者ばかり。そんな中だからこそ,沼二郎選手に注目,こんな時だからこそより注目だった。
注目の試合はなんと,サスケ選手と東郷選手のマッチアップから♪ かつては正規軍と対抗勢力として何度も闘って来た両雄だが,今では東郷選手も正規軍の一員として一緒に九龍と闘う盟友。更に6月には国内引退試合を控えてる東郷選手だけに,サスケ選手との絡みは今後何度観れるか解からないだけに貴重だった。
両者は濃厚なレスリングでお互いのコンディションを確かめ合うかのように闘った。じっくり,ねっちり,基の部分で体を合わせる両者...二人にしかわからない空間があるのだろうね。
試合は,そんな豪華な顔合わせで始まり,その後も刺激的な顔合わせが次々登場した。
ＦＵＮＡＫＩ選手はポジショニングの上手さや,インサイドワークの上手さを見せつつ,コミカルなアメリカンムーブも見せる。世界で魅せて来た実力を発揮していた。
東郷選手は,やはり世界一のプロレスラー!! その佇まい,一個一個の動き...本当に引退するのが勿体無い過ぎる選手だ。引退を前に進化してるレスリング技術と,磨きぬかれたシルバーブレッドには感嘆の声があがっていた。
サスケ選手は肉体が充実してて,年齢を重ねても進化中。だが,相変わらずなとこもあり,ラムジャムの前のムーブを丹念にやり過ぎ阻止されると,コーナーで見ていた東郷選手も思わず笑ってしまうほどだった。だが,いつも全力で本気だから面白いけど,最高にカッコイイんだよね♪
そして注目の沼二郎選手は,いつもと変わらず無骨なファイト。ほぼケツと頭突きのみで世界で活躍した選手達を追い込んでいく。東北の地で,一度はリングから去ったが,コツコツコツコツ頑張ってきた力が世界に通用したのだ。
勿論,ボロ雑巾のように叩きのめされる場面も多かったが,どんなにやられても諦めず何度も何度も立ち上がる。東北人の根っこにあるような戦い方に胸が熱くなる。
試合は沼二郎選手の頭突きと,東郷選手のパンチの打ち合いに打ち勝った沼二郎選手が沼絞めで東郷選手を失神寸前まで追い込む。
これはカットされたが,ここを勝機と見たサスケ選手が東郷＆ＦＵＮＡＫＫＩ組を分断させるべく, 場外に出したＦＵＮＡＫＩ選手に逆トペ...だがかわされる。
リング上では東郷選手相手に気仙沼落しを狙う沼二郎選手だったが,ＦＵＮＡＫＩ選手がカット。だがサスケ選手の助けもあり,二度目のトライで沼二郎選手は気仙沼落しを炸裂させる...気仙沼に届け！とばかりに。勝利すら感じたが3カウントは奪えず。
ならばとかけ上がらない状態での銀鱗(トランスレイヴに近い形)を狙うが東郷選手かわされと十字固めからクロスフェースで捕らえられ絶対絶命。だが絶対ギブアップしない気迫を全身から発する沼二郎選手は必死にロープに手を伸ばす。だが東郷選手が後方回転してリング中央に戻しガッチリ絞め上げる。万事休すかと思われたが,ヒーローは忘れた頃にやって来る!!
サスケ選手がセグウェイでカットを狙うが...あっさり東郷選手に逃げられ,セグウェイは沼二郎選手の顔面にクリーンヒット。肩口に突き刺すだけどピンフォールを奪える技が顔面に炸裂したらたまったもんじゃない。事実上セグウェイで沼二郎選手は戦闘不能。
更に東郷選手がぺティグリーから世界のダイビング・セントーンを炸裂させたら返せる訳も無かった。
沼二郎選手の命懸けとでも言うべき頑張りや覚悟が素晴らしかったが,終わってみれば東郷＆ＦＵＮＡＫＩ組の上手さに完敗だった。けど伝わったよ沼二郎選手の気持ち...。
試合後倒れて動けない沼二郎選手にサスケ選手が必死に謝る(笑)。なんとか息を吹き返した沼二郎選手は東郷選手に何か訴えている。かすかに「佐藤...」と聞こえた。
そして沼二郎選手はマイクを握ると号泣しながら東郷選手に「佐藤さん引退しないで下さい...。悔しいっすよ...。」と思いのたけをぶちまける。変わり果てた故郷,失われた景色...更に六月には常に前を走っていた先輩がリングを去る。寂しさと試合で負けた悔しさが入り混じり,必死に東郷選手に一騎討ちをアピールする沼二郎選手。あまりの必死さに東郷選手も戸惑いの表情を浮かべる。
そしてサスケ選手も一騎討ちをアピール。さあ,東郷選手はどう応える？いくらレスリングマスターとて体は一つ。
東郷選手はみちプロでの試合は矢巾と後楽園の残り２試合という事で,矢巾で沼二郎選手と,後楽園でサスケ選手とシングルマッチで闘う事を承諾した。そして後楽園大会が行われる6月5日は東郷選手のデビューした日。しかも相手はＭ○ＳＡみ○のく選手こと,若かりし頃のサスケ選手の姿。
なんという運命だろう...これにより東郷選手のみちプロ最終戦はサスケ選手との一騎討ちに決まった。もしサスケ選手がベルトを防衛すれば最後なのにタイトルマッチという事も考えられる。
やはりプロレスは俺達ファンが考えてる以上に凄い!!そしてプロレスは止まらない!