みちのくプロレス/2004.8.22/宮城・仙台市ニューワールドテニスクラブ⑤

第5試合 FEC対S&B全面対決!!負けたら軍団解散 時間無制限1本勝負
~金網6人タッグデスマッチ(キャプテンフォール&エスケープルール)~

C)ディック東郷&ザ・グレート・サスケ&守部宣孝vs藤田ミノル(C&日高郁人&マッチョ☆パンプ
○C)ディック東郷(23分46秒 片エビ固め)藤田ミノル(C●
*金網最上段からのダイビング・セントーン
【エスケープ順】
①日高郁人(3分17秒)
②守部宣孝(11分15秒)
③マッチョ☆パンプ(21分15秒)
④ザ・グレート・サスケ(22分50秒)

★「ありがとう」...そう言いたくなるような試合だった。けっしてお世辞なんかじゃなく心の底から「ありがとう」と言いたくなる......本当の謝謝だった気がする。
第4試合が終わると休憩に。休憩中に決戦の舞台が組み上げられていく。金網を設置する枠はすでに第1試合から設置されていた。金網はリングスタッフのもので,冬木軍の2003.12.5スクランブルバンクハウス金網WAR GAMEで使われた物と一緒だった。きっと色々なとこで使われてきたのであろう。網が伸びてちょっとみすぼらしい感じの金網だった。まあどんな金網だろうが試合には関係無かったけどね。休憩中に入場口にFECファン集合。まずはスカボン入場...日高選手は怪我が治ってないようだ。そして...トキオさん&隊長がのぼりを振り乱す!!応援ボードを掲げ絶叫する俺。激しくFECと叫ぶ暗闇君。FECを後押しするファンの大歓声。それにのせてFECが入場した!!席に戻ると全選手金網の中だった。
レフェリーのチェックが行われて行く。観てるこっちも緊張してきた。凄い緊張感に包まれる会場。軍団解散完全決着戦...それだけではない色々な思いも会場に異様なまでの熱気を生んでいた。そして運命のゴングが鳴り響いた。FECvsスカボン...けっして長い遺恨とはいえないが中身の濃い遺恨だった。裏切りや悲しみを乗越えてやってきたFEC。自分達の理想を実現すべく決起したスカボン。両チームのファンのそれぞれの軍団に対する"思い"からか序盤から凄い声援の嵐となった。試合は声援の熱さにを上回る熱いものとなった。
序盤は勢いで勝るスカボンが主導権を握った。FECをなぎ倒したスカボンは全員でエスケープを試みるもFECはそれを阻止。東郷選手は藤田選手に襲いかかりコーナーでの顔面踏み付け&パンチでフジミファンに火を付ける暴れっぷり。そのうちまた大混乱のリング上。怪我の日高選手がFECの集中放火を浴びるもマトリクス式?スイングDDTで脱出。ここで日高選手は怪我の具合もありスカボンメンバーのはからいで一人脱出を...しかし,サスケ選手が阻止にかかりました。しかし,日高選手も怪我で満足に動けない中サスケ選手を雪崩式投げっぱなしイグチボムで投げ捨てスルスルと金網を昇り追って来る東郷選手らも蹴落とし最初のエスケープ成功者に。これでFEC3vsスカボン2に。人数的に有利になったFECですが,守部選手の足の怪我が良く無いようで事実上2vs2の状態に。ここでもスカボンの勢いは止まらずスカボンペースで試合は進みました。なんとか要所要所で返して行くFEC。東郷選手のシルバーブレットは金網とロープの狭いスペースの中から放たれました...悪条件の中凄い一発でした。
中盤に入ってもスカボン優勢か?守部選手のスパイダーはマッチョ選手に阻止されました。そしてまたもスカボンペース。FECは金網に頭から飛ばされると待っていたのは!!場外の日高選手が持つ椅子が...金網と椅子の衝撃に次々倒れていくFEC大ピンチ。ピンチのFECに送られる大声援...会場の熱気がドンドン上がっていく。何時の間にか流血していた東郷選手。俺の応援にも熱が入りました。隣でドスを効かせた声援を送る暗闇君も大興奮でした。東郷選手と藤田選手が座ったままでも殴り続けてました。守部選手が痛い足を引きずりながらもスカボンの二人を金網に頭からぶつけて行きました。勝利への執念...興奮しました。ここで東郷選手とサスケ選手が守部選手の足の怪我を気遣ってもう金網から出ろと指示。しかし,首を横に振りまだ戦えると守部選手...感動したなあ。なんとか説得に応じ金網を昇りました。スカボンの邪魔は東郷&サスケのみちプロ最強タッグが阻止しました。そして守部選手エスケープ成功...悔しそうな守部選手...良く頑張ったぜ。
ここからは両チーム気力の勝負。ここで光ったのがマッチョ選手。力強い攻撃の連発。圧巻は雪崩式のマッチョボトム。元々体が大きいし運動神経も良さそうなマッチョ選手の眠れるポテンシャルが大爆発でした。椅子に座らされてサスケ選手にアトミコを狙われますがさっとかわし反撃。こんな強いマッチョ選手は見た事ねえぜ!!...敵だけど。終盤もスカボンがペースを握りました。サスケ選手を手錠で金網に固定し動けなくすると。東郷選手を二人がかりで攻撃。藤田選手のみちドラⅡ,金網最上段からのダイビング・ボディープレス。マッチョ選手のマッチョボトム...しかし東郷選手は3カウントを奪われませんでした。凄いぜ何処にそんな力が?東郷選手の粘りにスカボンはエスケープ狙いに作戦変更。ダウンしてる東郷選手を尻目に金網の頂上にスカボン2選手が昇りかけた時でした。...今まで何度も奇跡を起してきた"東北の英雄"がまた奇跡を起した!!手錠から脱出し藤田選手に追いつきました。しかしマッチョ選手はエスケープに成功。金網最上段ではサスケ選手と藤田選手が殴り合い。殴り合いから主導権を握ったサスケ選手は金網最上段からの奈落式ブレンバスター狙い...ちょっとちょっと。場外に投げたら藤田選手もエスケープでFECの負けじゃない。そんなトンチンカンな状況でしたが藤田選手がなんとかキックでサスケ選手を蹴落としました。サスケ選手エスカープ成功。これで両軍キャプテン同士による完全決着の舞台が出来ました!!
金網最上段に残る藤田選手を追って東郷選手が金網に昇ってきました!!金網最上段の攻防からコーナーポスト上への攻防へ移ると東郷選手がチョークスラムで藤田選手をリングに投げ付けました。リング上で大の字になる藤田選手を尻目に金網に昇る東郷選手。エスケープでFECの勝利だぜ!!と思った時でした。金網最上段で拳を突き上げ首をかっきる東郷選手...そのまま体が空中へフワリと浮くとみちプロ史上に残る驚愕の一発が!!東郷選手の金網最上段からのダイビング・セントーンは美しく重く引力を見方に付け舞い降り藤田選手の内臓を押しつぶすばかりにヒットしました。強烈な一撃をくらった藤田選手にフォールをクリアーする余力は無く。FECの勝利を意味する3カウントが叩かれました。そして熱戦に終止符がうたれました。金網からの攻撃が極力抑えられていて試合に重みがありました。完全決着戦で金網を使った意味が良くわかった素晴らしい試合だったと思います。
試合後あまりのダメージにもがき苦しむ藤田選手。レフェリーのテッドさんが叫ぶ。若手やスカボンが金網の中へ。倒れてる東郷選手のとこにかけよる守部選手。FECの存続とスカボンの解散...そんな事すら忘れていた瞬間だった。ただ凄い試合だったと感動した。我に返ると藤田選手は日高選手とマッチョ選手に肩を借り退場していた。そしてFECの勝利と存続を喜んだ。そして感動のフィナーレ!!マイクを握る東郷選手が勝ったぞと叫ぶ。そしてサスケ選手と握手...と見せておいてぺティグリー!!おおルードだぜ。と喜ぶ俺の脳味噌の遥かなたを行く感動が待っていた。東郷選手がサスケ選手とは"やっぱライバルがいい"と言うと"俺にもかけろよ"って。そしてサスケ選手がTFPボムを。体と体をぶつけ合い命を削って戦って来た男達の不器用な感情表現に胸が熱くなった。サスケ選手も東郷選手とは"永遠のライバルだ"と叫びました。最後はFEC(サスケ選手は今日限り)で抱き合い東郷選手&守部選手がFECコールの中引き上げて行きました。最後はサスケ選手がみちのくプロレスは永遠に不滅で〆ました...そして金網の中は誰もいなくなった。死闘の余韻だけを残して金網はたたずんでいた。そして心からありがとうという気持ちがこみ上げてきた。
強い戦いを見せてくれたマッチョ☆パンプ選手「ありがとう」。顎の怪我が酷いのにリングに上がってくれた日高郁人選手...あなたがリングに上がってくれたので試合は意味のあるものとなりました「ありがとう」。血みどろになりながらも最後まで諦めず戦い一発の技の重みを大事にしてくれた藤田ミノル選手「ありがとう」。FECに入って奇跡を見せてくれたザ・グレート・サスケ選手「ありがとう」。足の怪我とキャリアの差...メインの重圧や折原選手の失踪による不安...いろんな困難を乗越え成長し素晴らしい戦いを見せてくれた守部宣孝選手「ありがとう」。試合の意味の大事さや諦めない気持ち...素晴らしい技の数々...あなたのファンで良かった...ディック東郷選手「ありがとう」。FECファン「ありがとう」。スカボンファン「ありがとう」。全てのみちプロファンに「ありがとう」。テッドさん・パンチさん・スタッフの皆さん「ありがとう」。メインを導く道を作ってくれたこの日戦った全てのレスラーの皆さん「ありがとう」。みちのくプロレス「ありがとう」!!こんな素晴らしい空間に立ち会えた俺の人生に「ありがとう」!!




















































ぺティグリー


TFPボム直後


FEC


みちのくプロレスは永遠に不滅です


誰もいないリング

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