格闘探偵団バトラーツ/2011.03.21/東京・板橋グリーンホール④

格闘探偵団バトラーツ/2011.03.21/東京・板橋グリーンホール④

◎第4試合　30分1本勝負
　澤　宗紀＆焙煎ＴＡＧＡＩ[西口プロレス]vs松井大二郎[FRRE]＆鈴木秀樹[UWFスネークピットジャパン]
　●焙煎ＴＡＧＡＩ(22分12秒　レフェリーストップ)鈴木秀樹○
　*フルネルソン・スープレックス
★セミはバトラーツファンが待ちに待った憎い松井アンチクショーな松井選手が久々に参戦。
松井選手と言えば心のベストバウト・ベスト10に絶対入る日高選手との一騎討ちや,狂犬アーバン・ケン選手を血祭りにした駒沢での一騎討ち,他にもスポンサーの“カーと言えばＧＯＯ”にかけたジョーク...思い出せば数限りない憎しみが湧いてくる。
バトラーツにとって村上選手に次ぐ強敵であり憎っき選手が松井選手だ。総合での実績もあるし,何よりバトラーツでは上位陣との対戦こそ少なかったものの,その強さは驚異的だった。更に豪快なドロップキックを放つ等,本当に憎ったらしかった。
そんな松井選手が久々に参戦し,さらに別の団体で日高選手とタッグを組んだりしてる澤選手が戦うとなれば燃えない訳にはいかない。この一戦に限っては怪物鈴木選手も納豆寝技の焙煎選手も完全に脇役なのだ...と思っていたのは戦前までだった。
澤選手は松井選手も鈴木選手にも興味深々君に胸キュン状態で絡んでいく。特にバトの怨敵松井選手との濃厚な絡み合いというべき,場外での取っ組み合いはディープな感じだった。
人妻レッグラリアートや流れの中でシャイニング・ウィザードを炸裂させる等元気一杯だ。やはり自粛ムードより“やる”事が澤選手には大事なのだろう...だって“やりすぎ位が丁度イイ!”のだからやらなきゃ何も始まらないからね。
そんな澤選手相手に挑発しながら戦う松井選手。昔のような憎らしさは残念ながら消えていたが,実力者の片鱗を見せていた。
脇役の鈴木選手は,やはり脇役にならない怪物っぷり。段々相手に研究されて来たか？なかなかスープレックスは決めれなくなっていたが,他の引き出しで補っていく。圧巻はフランケン・シュタイナーだった...そうッフランケン・シュタイナーね。
丸め込み技でもウラカン・ラナでも無く,正真正銘のフランケン・シュタイナーだよ。足で相手の頭に絡み付き固定し,後方回転の円心力を使い脳天から突き刺す技ね。鈴木選手のフランケン・シュタイナーはスコット・スタイナー選手が始めて東京ドームで魅せた時のような衝撃だった。
...遥か昔の高校時代,レスリング部と柔道部のプロレス好きな奴らで,ダミー人形を相手にフランケン・シュタイナーを炸裂させようと何度も試みた。助走をつけてみたり,より高いところからかけてみたり...けど,誰も成功させれなかった。勿論人間相手にも決めれなかった。それ故に,俺にとって正調フランケン・シュタイナーなんて魅せられちゃうと,プロレスファン冥利に尽きると言うか,勃起寸前になっちゃう訳ですわ。
話は脱線してしまったが,それだけ鈴木選手のフランケン・シュタイナーは凄かったんだって。
そんな怪物鈴木選手相手に何度もエスケープを奪い,スープレックスを死に物狂いで阻止しまくった焙煎選手。正直,このメンバーの中で一枚も二枚も格下感はあったのだが,いざ闘ってみたら一番のインパクトを残した気がする。
恐らくこの中で一番弱い焙煎選手,だからこそ相手の技を食らうまいと必死で抗い得意の寝技に持ち込んだのだろう。受けが重要なプロレスだが,こういった選手も面白いよねえ♪
とにかく頼もしい焙煎選手,コスチュームもワンショルダーになりレガースともオサラバ。打撃を捨てた事で,やるべき事に集中出きる焙煎選手はＢル－ルじゃなくても凄いプロレスラーだった。
そして鈴木選手が焙煎選手相手に今まで見せた事の無い感じに追い込まれていったのにも驚いた。きっと相性の問題なのだろう...やっぱプロレスって奥深いねェ♪
戦前の予想を大きく覆し,焙煎選手の試合にした焙煎選手だったが,最後は鈴木選手のフルネルソン・スープレックスを食らうと,うつ伏せで半失神。ダウンカウントを取ること無く,レフェリーが試合を止め鈴木選手が勝利した。
積年の恨みよりも,未来に繋がる試合になった...プロレスは止まらない!!