格闘探偵団バトラーツ/2009.02.15/東京・北千住THEATRE1010・ミニシアター③

◎第3試合 30分1本勝負
 ○アレクサンダー大塚[AO/DC](10分33秒 KO)山本裕次郎[チーム太田章]●
 *ジャーマン・スープレックス
★前回のBルール・トーナメントを観てレガース無しの山本選手の魅力にメロメロだった。 そのあたりが今年の活躍の味噌になるのでは?なんて素人考えで書いたが,やはり素人が考える事なんてプロはやってしまうのです。
嬉しい事に山本選手はレガースを外し登場。 こうなっちゃうと期待も大きくなっちゃいます。 バトラーツスタイルの呪縛から解き放たれた山本選手は自分のポテンシャルをいかんなく発揮しアレク選手を追い詰めていく。
さしものアレク選手も焦りの表情を見せる。 時間が進むに連れ熱を帯び高度になる両者の攻防。
アレク選手が渦潮スイングを狙うが,これを腹筋運動の要領で上体を持ち上げ阻止した山本選手が,そのままフロント・ネックロックを極める。 さらに,その状態からアレク選手が垂直落下式ブレンバスターに切り返す...凄すぎです。
フィニッシュ狙いのアレク選手のフルネルソン・スープレックスを腰を落とし回転エビ固めで切り返し裏膝十字固めを仕掛ける山本選手。 アレク選手の攻め手がことごとく封じられていく。
しかし,最後は攻め手云々ではなくアレク選手の底力とでも言うのだろうか? 強引なジャーマンを炸裂させアレク選手がやっとこさ勝利をもぎ取った。
B系レジェンドであり,その強さは誰もが知る所のアレク選手を,プロレス界ではほとんど知られていない山本選手がギリギリまで追い込んだ。 以前の山本選手からは胸に響くようなものは感じられなかった。 けど,Bルールトーナメントで何かを掴んだ山本選手は,それをきかっけにレガースを外し輝き始めた。 負けた山本選手だが,その姿に多くの拍手が注がれ,俺も感動し胸が熱くなった。
気持ちが高ぶったのか?山本選手が試合後にマイクを握り胸の内を吐き出した。 アレク選手に憧れ,アレク選手がプロレスをやりながらPRIDEでヒクソン・グレイシーも逃げる“路上の帝王”マルコ・ファスを破ったりし活躍してた 格闘パーマンのようになりたいと...だから総合とプロレス二足のわらじを履いてるのだと。
さらに「10年早いとか,山本なんて認めない」って言ってる奴らにいつか目にもの見せてやる的な事を言ってました。 俺も山本選手の試合の感想はBルールト・ーナメントまで良い事書いてないし, 素人なのに偉そうに書いたりしてるから“奴ら”に入る一人なんだろうけど... 前回と今回の山本選手は凄いと思ったし,そう思ってた人達も今回の試合を観たらそんな事言わないだろうと思うけど。
俺は素人だし,玄人でもないし,金払って観に来ているただの一ファンだから, 選手の素質なんか見抜けないしリングの上で起こる事でしか選手を評価... いや,評価なんて上からではないのだが...ファンになったり,声援を送りたいとは思わない。 思わないうちは良い風になんて絶対書けないし,書くつもりもない... 今は大好きでたまらない澤選手やハヤト選手の事だって最初はよく書いてないからね。
むしろわからないからこそ選手の成長を楽しめるし,驚きや感動も多いのだと思って観ています。 わかったら素人じゃないだろうし,わからないからこそプロの奥深さに惹かれるんです。 最初から凄い選手ばかりじゃつまらないしね。
だから山本選手が負けたけど試合で結果を残し,沢山の拍手を浴びる姿は素直に感動したし,「山本!!」と何度も叫びました。
また山本選手の格闘物語を観に行きます...プロレスファンとしてプロレスラーをね。


ノー・レガース対決


常に上のポジションをキープする山本選手


アレク選手の攻め手にも,的確に対処していく


変形STF


脇固め


渦潮スイングを腹筋運動の要領で阻止...


フロント・ネックロックに...


怒りの渦潮スイング


殺人ジャーマン炸裂!!


二度目は切り返す


膝攻めに悶絶するアレク選手


足にしがみ付きジャーマンをこらえる...


フィニッシュは,強引に抜いた殺人ジャーマン!!


健闘を称え合う


山本選手が胸の内をぶちまける

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