格闘探偵団バトラーツ/2007.2.25/埼玉・スタジオ②

◎第2試合 続!バチバチ女王バチ! 30分1本勝負
 ○植松寿絵[FREE](9分09秒 パッションクラッチ)木村響子[FREE]●
★第2試合には今回も女のバチバチが組まれた。 前回の試合を観て正直本戦前でやって欲しいと思っていた。 ただの技術のぶつけあい...さらに極めの技術が未熟なため緊張感も薄い。 あれはプロの試合というかバトラーツの試合ではないと思った。
やはりバトラーツでは選手個人の生き方や思いを戦いを通じて見たいもの。 つまりその選手の生き方を戦いに乗せるには, 付け焼刃の技術のみを披露したら感じる事はできない。 ただの技術のぶつけ合いなら総合格闘技のリングでやればいいのだから。
そんな思いが試合前は僕の中にあった。 試合が始まっても同じような気持ちだった。 またも技術のぶつけ合いのグランドレスリング。 そして極めの技術の未熟さ...「また同じか」と思わされた。
が,試合が進むにつれて両社が自分の人生とでもいうべき, 今まで培ってきた力をバトのリングにアダプトして魅せていく。 さらに両者の気持ちが激しくぶつかる...「これだよ!」 こうなると未熟な打撃や極めの技術の甘さすらあまり気にならなくなる。
植松選手は小さな体を生かしてのトリッキーな動きから関節を狙いに行く。 ロープにもふった。 女子プロレスで多様される回転エビ固めからの関節技は磨きをかければバトのリング, いやそれ以外のリングでも凄い武器になりそうな可能性を感じました。 さらに体が小さいなら全身でぶつかって行くとばかりに放ったミサイルキックやドロップキック。 まだまだ体に馴染んでいない蹴りよりも説得力も威力もあるようだ。
そんな風に植松選手が素晴らしく見えたのは,相手の木村選手が恐ろしくパワフルで強かったから。 とにかく凄かった。 入場ではバナナと「ウッホ」を解禁し,髪を振り乱し襲い掛かる。 脅威のビックブーツに熱い感情 ...木村選手の持っているものがバトのリングで次々アダプトされ輝いていく。 さらに一点集中の腰攻め。 何度もかけた逆エビ地獄。 さらには植松選手の背骨が「ボッキリ折れちゃうんじゃないの?」 って思うほどしなったアルゼンチン・バックブリーカー。 とにかくそのパワーには驚かされた。
木村選手が恐ろしく強くパワフルであればあるほど植松選手のトリッキーさと頑張りが光る。 そして,最後は攻め込まれながらも一瞬のチャンスを逃さない植松選手。 パッションクラッチ(変形グランド卍固め)で絞り上げ見事リベンジに成功した。
試合後は腰の痛みでなかなか立てない植松選手...頑張ったなあ。
悔しそうに引き上げる木村選手...頑張ったなあ。
前回を観ているだけにその成長に感動した。 けど技術はまだまだ未熟だし ,バトのリングは「まだまだそんなもんじゃねえだろ!」って気持ちも僕の中にはある。 けれども今回両者が魅せてくれた試合には正直感動した。
新しいスタイルの中もがき苦しんでいる両者が,もがいてもがいて, 苦しんで苦しんだ中から一筋の光を発した。 まだまだ輝いているとは言えないが,少しだけ光が見えた。 その小さな光は,神々しく輝くどんな選手の光より美しかったのは言うまでもない。
これで満足は選手も客もしてないだろう。 僕はそうだ...だってまだまだ進化してくれそうな戦いだから。 この日,女探偵団員の切磋琢磨も僕の中でバトラーツを観に行く楽しみとなった。


木村選手...アフロすげえ


握手で始まる


フロント・ネックロック


気持ちをぶつける


力では木村選手が断然有利


監獄固め














回転エビ固め...から関節を


アンクルロック


逆片エビ固め


なんとかエスケープ


強烈すぎるアルゼンチン・バックブリーカー...


を,おんぶスリーパーで切り返す





シャチホコ式逆片エビ固め


くるっと回転


フィニッシュは,パッションクラッチ





リベンジ成功

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